按針祭

四倉です。

今年も静岡県伊東市の按針祭 太鼓合戦に呼んでいただきました。
去年は僕はサポーターとしての参加でしたが、(昨年の様子は後ほど記事書きます)
今年は太鼓打ちとしての参加で、
しかも、人前で太鼓を打つのも初めてでした。

演目は黒船太鼓の代表曲でもある「組曲 伊達の黒船」です。
曲も覚えるのが難しい上に太鼓を打つための体力、
立ち方、打ち方、構え方、呼吸などの型の様式美を身体に入れて、と、
仕事の合間を縫い稽古に励みました。

センターのノゾミさんからは
「濃淡を付けるのと、あと大事なのは思いやりだよ!」
と、言われる。
正しく打つだけではなく、その都度各々叩き手の
状態があるので間の入れ方なども変わったりもしたり、
もし誰かがもたったりしたりしたら、それを支えてあげる、
みんなで支え合っての黒船の音が鳴るからと。

確かに黒船太鼓って様式美だけでは無く、
曲の解釈も実は各々自由だったりもするし、
その時の状態でも打ち方が阿吽に、微妙に変わったりと
するけれど、みんながその呼吸を読み合って合わせたり
引っ張ったりする、即興表現的な部分もあるなと思います。

そういう稽古を重ねて按針祭に臨みました。

当日は旧石巻ハリストス正教会復元保存の運動を
一緒にやっているオーストラリア人のデザインアーティストの
リチャード・バイアーズさんも同行してもらい、
写真、ビデオの撮影をお願いしました。

それに、石巻から「ZENKAI商店街」の皆さんや
「雄勝中学校」の復興太鼓の選抜メンバー、
それと石巻で被災したある小学生達も一緒で
バスの中はわいわいととても賑やかでした。

本番前に僕は伊東市の地元のラジオの出演があり
ドタバタしながらいきました。
リハーサルは間に合わずに僕はぶっつけ本番になってしまいました。

リハーサル中の風景写真。何故か演目にない「図南の響」をやっている黒船太鼓
(Photo: Mitsuhiro Ohkawa)

会場の様子。

(Photo: Hiroki Yamamoto)


本番前、昨年太鼓を寄付してくれた武州今熊太鼓さんの
演奏を感謝の意を込めて見守るメンバー。

(Photo: Richard Byers)

本番中。今年は仮の衣装を纏って。

(Photo: Hiroki Yamamoto)

(Photo: Mitsuhiro Ohkawa)

雄勝中学校の復興太鼓選抜メンバーの演奏。
この若い世代から、伝統の伊達の黒船太鼓保存会に入ってくれる人が
出てきてくれたらいいな。

(Photo: Mitsuhiro Ohkawa)

演奏後、震災直後に石巻市雄勝町にボランティアで入ってくれていた方々で、
按針祭で感動の再会!
当日写真、ビデオも撮影してくれました


ZENKAI商店街さんのブース。

(Photo: Hiroki Yamamoto)

こんな感じで2012年の按針祭も、無事に叩き終わりました。

次の日は伊東市の方々に大室山や東海館など色々と連れて行ってもらい、
按針祭の目玉でもある大花火を見せてもらいました。









花火を見て直ぐに伊東市を出発したのに、
やはり渋滞に巻き込まれて石巻まで帰るのに15時間以上もかかりました。

そのあと直ぐに、急遽出演が決まった「Light up Nippon」の演奏を
気合いで打ち鳴らしてきました。

昨年の按針祭では息を吹き返した黒船太鼓、
今年はまた鍛えてもらいました。

伊東と石巻の文化交流はこれからも続けていけるように頑張ると共に
伊東の方々に本当に感謝の気持ちで一杯です。